接骨院で人気の超音波治療について!特徴や効果など詳しく紹介

肉眼で見ることもできない、ひとの手も届かない、体の深部へのアプローチできるのが超音波です。超音波が医療現場で使われています。超音波治療は病院だけでなく整骨院でも積極的に取り入れています。超音波治療は、過酷な練習など無理が重なり発症するテニス肘や、あらゆるスポーツで起きる筋肉痛や、血行不良による冷え性などの改善効果が期待できるのです。

今回は、接骨院でも施術される超音波治療について詳しく紹介します。

1.超音波治療とは

超音波治療は、1秒間に約100万回~300万回の音の振動を患部に照射し、痛みを感じないまま体の深部で温熱マッサージを行う治療方法です。治療が難しい関節の中心部や筋肉の深部まで施術できます。治療範囲も骨折・打撲・捻挫・挫傷に、アスリート特有の野球肘・テニス肘・関節炎などの外傷専門の施術や、交通事故で受けたケガの施術にも効果が現れます。

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1-1.超音波治療は超音波治療器を使用

超音波治療は超音波の機械的振動を、患部を中心に照射する治療方法です。超音波の振動によって血流が改善し、疼痛の緩和、 組織の伸展性の向上効果が期待できます。その際に使用する超音波を発振する装置が超音波治療器です。

1-2.体幹深部の治療も可能

超音波治療器は、体のもっとも深部まで超音波の刺激を届かせることが可能で、ぎっくり腰など、体幹深部まで治療できます。実際に多くのトッププロアスリートがプライベートでトレーナーを付け、超音波治療を受けています。また、超音波治療は温熱効果を発揮して患部を直接温め、硬直した筋肉をゆるめることもできて、治療効果がいっそうアップするのです。

 

1-3.超音波を解説

ところで、超音波治療で大きな効力を発揮する超音波(ultrasound)とは、いったいどのような物か解説します。超音波は端的に表現すると、人間の耳では聞き取ることのできない高い周波数の音です。

人間が聞こえる周波数の範囲(可聴域)は、低い音で20 Hz(ヘルツ)、高い音で20,000 Hzくらいまでの間とされています。この領域以外が超音波といえるのです。また超音波は気体<液体<固体の順で、より速くより遠くへと伝搬し、液体や気体中は縦波だけが伝わり、固体中は縦波の他に横波や表面波が存在します。

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1-4.超音波治療は約50年の歴史

超音波治療が、治療現場で実際に使用されるようになってから約50年ほどです。比較的新しい治療方法です。初期の施術では、特定の患部に集中的に超音波を照射するとしかできませんでした。現在は、超音波治療機器が急速に進化し、傷んだ患部の治療以外にも、さまざまな症状を緩和するメカニズムが解析されています。ケガをした部位の症状に合わせて、最適な超音波治療を行うことが可能になっています。

2.超音波治療の効果

最近は超音波治療器が備わった接骨院も増えています。柔道整復師の手技による施術にプラスして、超音波治療を受けることで治療効果がアップし、回復期間も短縮される傾向があるのです。また、超音波治療にはさまざまな効果があります。この章では超音波治療の効果について紹介します。

 

 

 

 

 

2-1.筋緊張の緩和効果

先ほども説明しましたが、超音波治療で患部に超音波を照射すると、1秒間に数百万回のミクロマッサージが行われます。ミクロマッサージで筋肉が細胞レベルで細かく振動し、その部分に温熱ミクロマッサージ作用が起こります。血行が促進され、筋緊張を緩和させ、筋や関節包の癒着を改善させる効果があるのです。膝痛や腰痛に、四十肩・五十肩などの改善に適した治療法です。

2-2.鎮痛効果

超音波を痛みがある患部に間欠的に照射させることで、患部の炎症を抑えて痛みを鎮める効果が期待できます。痛みが和らぐケースも多く、靭帯損傷や腱損傷に肉離れなどのケガに適した治療法です。

2-3.骨癒合(こつゆごう)促進効果

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最近は骨折などの回復を早める、低出力パルス超音波療法(LIPUS)も人気があります。超音波刺激で骨の形成を促す治療法です。従来の骨折治療は骨折部の整復・固定治療を行った後に、骨癒合については自然治癒力に任せていました。

しかし、骨折部に微弱な超音波を照射すると、骨の形成が促進されることもわかってきました。そうして、骨に器械的な刺激を与えると、刺激に応じて骨が形成・修復されることも確認されたのです。その結果、微弱な超音波を断続的に照射する、低出力パルス超音波療法が誕生しました。

2-4.腫れ・むくみ軽減効果

超音波治療を行うと、体の組織と組織の間にある体液が活発になり、細胞膜や血管の透過性が高まり、腫れやむくみが改善する効果も期待できるのです。

2-5.超音波治療後にストレッチがおすすめ

超音波治療後に治療効果を高めるため、ストレッチがおすすめです。超音波治療を受けると、筋肉がほぐれて柔らかくなった状態になっています。そのタイミングを上手に使い、施術から3分~3分30秒以内にストレッチ行うと、超音波治療の効果がいっそう高まるのです。施術を受けた部位を中心に、軽いストレッチで体を動かしたり伸ばしたりして、筋肉を柔軟にし、超音波効果を高めましょう。

3.超音波治療の疑問点や注意点

人気の超音波治療ですが、体の深部まで超音波が届くだけに、心配になる点や、注意すべきポイントがあります。

3-1.超音波治療は安全性が高い

超音波治療の超音波は体の深部まで入っていくことから、人体に害を及ぼす心配もありますが、超音波は放射線のように人体に影響を及ぼすことはありません。妊婦さんの胎児を診察するエコーは超音波を使用しています。そこからみても、超音波の安全性は高いのです。超音波療法は副作用のリスクがほぼゼロの安全な治療法といえます。

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3-2.超音波治療ができないケース

超音波治療が受けられない禁忌の症状もあります。筋の病変(筋の損傷や腱の損傷など)や、神経の病変などの症状がある方は超音波治療が受けられません。

また、ペースメーカーを装着している方は、超音波治療器がペースメーカーを加熱する恐れがあり、誤作動が発生する恐れもあり超音波治療は受けられません。さらに、人工関節で合成樹脂や関節セメントが留置されている箇所も、超音波治療は施術不可です。加えて、悪性腫瘍や心不全や血栓性静脈炎に脊髄疾患などの重篤な病気や、妊娠している女性も治療は受けられません。

4.まとめ

超音波治療器を使用すると血行が改善され、固く凝っている筋肉組織をほぐします。また、接骨院では柔道整復師の手技と超音波治療を組み合わせることで、相互の治療が相乗効果を発揮し、よりいっそう高い効果が期待できるのです。安全で効果が高い超音波治療を受けましょう。

「ヒラタメディカルサポート株式会社」は千葉県市川市にあり、医療機器の販売業・医療機器の賃貸業(レンタル業)に、整骨院・接骨院の開業支援などの業務も行っております。整形外科医院や接骨院への超音波治療器のリースも承ります。

平成30年度調べで整骨院接骨院の開業件数は、50,000件を超え、現在も増加中です。接骨院はたいへん激しい競争環境にあります。当社はそのような環境のもとで、新規医療機器の導入やリース・レンタルから、設備投資や開業支援などのご相談まで承ります。どのようなことでもお気軽にご相談ください。