世界で活躍する圧力波治療器の効果は?特徴についても詳しく解説!


多忙でハードな現代人は、日々心身ともに酷使しています。肉体を動かす仕事は当然、長時間のパソコン作業などでも、腕や肩や首のコリを発症している方が多数です。そのように毎日酷使している肩・肘(ひじ)・膝(ひざ)などの、慢性的な痛みに悩まされている方に、おすすめの治療方法が圧力波治療器です。今回は、圧力波治療器の特徴と効果について詳しく紹介します。

1.圧力波治療器とは

圧力波治療器は、肩・肘・膝などに、慢性的な痛みを感じている方の治療に対応するための医療機器です。主に整形外科や整骨院などで使われており、高い効果が確認されています。少し気になる痛みから、日常生活に支障をきたすような痛みまで、体のさまざまな痛みを解消させていくために使用される治療機器です。

患部に圧力波を繰り返し当てて、痛みの緩和、患部の組織破壊、組織修復することにより効果を発揮します。

1-1.圧力波治療器の原理

圧力波治療器は「ニュートンのゆりかご」の原理を応用しています。ニュートンのゆりかごは、同じ設計の複数の振り子を、錘(おもり)が触れ合うように直線上に連ね、片側の1つの振り子だけを持ち上げて放します。放された振り子はもとの位置に戻りますが、そのときに隣の振り子に当たり運動を止め、複数並んだ反対側の端の振り子が動き出すのです。これが繰り返され両端の振り子のみが動き続けます。これがニュートンのゆりかごの原理です。

1-2.圧力波治療器の治療効果

圧力波で強い振動を患部へ当て、知覚神経の痛みを一時的に麻痺させ、炎症部周辺組織の微小損傷・組織破壊、組織を再構成して治癒に導いて行きます。

1-3.治療時間は短い

圧力波治療器の治療時間は、一般的な治療では2分~5分程度で、対象治療部位は首から足まで全身に適用できます。とくに、足底筋膜炎(そくていけんまくえん)・石灰沈着性腱炎(せっかいちんちゃくせいけんばんえん)・テニス肘など、腱の付着部の炎症症状の疾患に治療効果が期待できます。

1-4.日本では珍しい治療機器

圧力波治療器はヨーロッパでは20年以上前から使用され、人気があるオーソドックスな治療機器です。ただし、日本ではまだまだ珍しい治療機器で、導入している整骨院や整形外科は決して多くありません。当然、治療に慣れている方も多くいませんが、施術効果は高く評価されています。

 圧力波治療器:ショックマスター

1-5.人気の圧力波治療器

近年人気になっているのが、拡散型の圧力波治療器です。従来の集束型の衝撃波と異なり、圧力が拡散される為、元々痛みを伴う治療法ですが収束型に比べ感じる痛みは緩和されます。

1-6.圧力波治療器の歴史

圧力波治療器などの体外衝撃波治療は、薬に頼らずに痛いところをピンポイントで治す比較的新しい治療法です。体外衝撃波を用いた治療法は、以前より腎結石の治療方法の一つとして確立していました。その治療法を腱・靱帯・筋・骨の組織へ応用した物療器が圧力波治療器です。

圧力波治療器は、腎結石破砕治療を受けた患者さんの骨盤の骨が形成されていたことを、偶然に見つけたことで誕生しています。その後、腱や石灰性の炎症に有効性が認められ、骨・筋・腱・靱帯・皮膚と、体の広範囲な領域の治療に応用されるようになりました。

 圧力波治療器:マスターパルスMP-100

2.圧力波治療器の治療方法と効果

世界65カ国で効果が認められた圧力波治療器は、世界中でさまざまな治療に使われています。この章では、圧力治療器の特徴と治療方法を紹介します。

2-1.圧力波治療器の治療方法

圧力波治療器の治療では、最初に圧力波振動器を慢性的に痛む患部に当てます。そのときはある程度痛みを感じますが、痛みを刺激として与え、組織を少しだけ損傷させ、その後徐々に回復させていきます。軽く少しの損傷は、傷ついた部分の血流を増加させ、組織の代謝を促進させるのです。そうした組織再生を図ることにより慢性的な痛みを緩和させます。

2-2.慢性的な痛みが徐々に緩和する

実際の治療では、あくまで痛みが我慢できる強さで圧力波治療器を患部に当てます。1回の施術は約2分~5分程度で、施術後に組織が回復するまで約1週間かかります。個人差はありますが、1カ月に3回~6回程度の治療を定期的に繰り返すと、徐々に慢性的な痛みが少しずつ減少していき、施術終了時は患部の動きも改善されるのです。

 圧力波治療器:マスターパルスONE

2-3.圧力波治療器の施術の流れ

慢性的な痛みに効果がある、圧力波治療器の具体的な施術の流れについて、もう少し詳しく紹介します。施術の大まかな流れは3段階です。

1. 振動による全体刺激で、代謝活性の刺激・リラクゼーション・微小循環の改善が図れます
2. 圧力波×振動による周辺刺激で、筋緊張の緩和・血液循環の改善・トリガーポイントの治療が実行できます
3. 圧力波によるポイント刺激で、疼痛緩和効果が発揮されます

3.圧力波治療器の効果が期待できる症状

圧力波治療器は、これまで早期改善が難しかった腱や靭帯の痛み緩和から、慢性的な肩や膝の痛み緩和の有効性まで認められています。

そのような効果から、肉体を酷使するアスリートのなかに、圧力波治療器で肉体をケアしている選手も多くいます。とくに効果が期待できる症状は以下です。

・ 頑固な肩こり・腰痛
・ ジャンパー膝(お皿の上下の痛み)
・ アキレス腱炎・肉離れ
・ ランナー膝(膝の外側の痛み)
・ テニス肘・ゴルフ肘(肘の外、内側の痛み)
・ 足底筋膜炎(足の裏、かかとの痛み)
・ オスグッド病・シーバー病(膝、かかとの成長痛)
・ 変形性膝関節症(膝の痛み)
・ ばね指(指の付け根の痛み、引っかかり)
・ 手根管症候群(人差し指、中指のシビレ、痛み)
・ 五十肩(痛みで腕を上げられない)

このような症状のなかでも使い過ぎ(酷使)が原因のスポーツ障害は、副作用があるステロイド注射や、石灰沈着などを除去する手術に代わる新しい治療法としてアスリートに人気です。

 

 

ショックマスターによる治療例

 

3-1.圧力波治療器が使えない症状

圧力波治療器が使えない、治療不可となる疾患があります。脊椎損傷・捻挫・肉離れなどの急性疼痛部位や、創傷は治療できません。その他背骨の異常や椎間板ヘルニア症も治療不可です。

また、埋め込み型ペースメーカーを入れている患者さんや、悪性腫瘍に心臓疾患患者に、妊婦や出産直後の女性と骨粗鬆症の方は圧力波治療器による治療は受けられません。

さらに、体温が38℃以上で安静が必要となる症状の場合も治療は受けられません。このように圧力波治療器は治療制限があり、気をつけましょう。

 

 

 

マスターパルスMP-100による治療例

 

4.まとめ

今回は圧力波治療器と、その効果について紹介しました。慢性的な痛みに効果を発揮する治療器具で体にも負担が少なく、安全で有効な治療方法です。慢性的な痛みに悩む患者さんは多く、痛み緩和治療の新しい選択肢として喜ばれています。また、アスリートにとっても体のコンディションを整えるときに、非常に有効な人気治療機器です。

「ヒラタメディカルサポート株式会社」は、千葉県市川市にあります。医療機器の販売業・医療機器の賃貸業(レンタル業)・整骨院・接骨院の開業支援などの業務も行う企業です。圧力波治療器のリースも承ります。

平成30年度調べで整骨院・接骨院の開業件数は、 50,000件を超え現在も増え続けています。たいへん激しい競争環境です。そのような環境のもとで、新規医療機器の導入や設備投資から、接骨院の開業支援などのご相談も承ります。当社までどのようなことでもお気軽にご相談ください。