酸素ルームはトップアスリートに人気が高い!効果を解説

トップアスリートは試合や練習の疲れ、ケガの回復などを早めるために酸素ルームを利用される方が多いです。酸素カプセルではありません。寝たきりの状態でじっとする酸素カプセルに比べて、身体が動かせる酸素ルームは人気になっています。今回は、多くの一流アスリートが絶賛する酸素ルームの効果について詳しく解説します。

 

 

 

 

1.酸素ルームとは

標準的な酸素ルームは、大人二人が体育座りで楽に入れるほどのスペースがあります。ルーム内は通常の生活気圧1.0気圧を最大で1.3気圧まで加圧し、中に入った人間が体に取り入れる酸素を増加させる装置です。

通常1気圧の空気は酸素濃度が約21%です。そこで酸素ルーム内の気圧を1.2気圧から1.3気圧に上昇させることで、酸素濃度が約27%になります。酸素が高濃度になった酸素ルームで一定の時間を過ごすと、通常より多くの酸素が体内に取り込まれるのです。

酸素ルームの基本理論は「ヘンリーの法則」になっています。へンリーの法則は『液体に溶解する気体の量は、気圧に比例して増加する』ということです。つまり、通常の生活気圧は1.0気圧ですが、酸素ルームでは最大1.3気圧まで高加圧にできます。そのため、酸素ルーム内に入った人間は、体内に取り入れる酸素が増えるのです。

1-1.酸素には「結合型酸素」と「溶解型酸素」がある

人間の血液中には「結合型酸素」と「溶解型酸素」の2種類の酸素が存在しています。「結合型酸素」は酸素ルームなどに入らず、通常の生活で呼吸して取り込める酸素です。血中のヘモグロビン(7~8ミクロン)と「結合」して体中に運ばれます。「溶解型酸素(5ミクロン)」に比べるとサイズが大きく、毛細血管(5ミクロン)を通るのに難点があります。そのためヘモグロビンの量より多くは運べないのです。

「溶解型酸素」は酸素ルームのような高気圧に設定された環境で、より多く取り込むことが可能になる酸素です。血液や体液にも溶ける5ミクロンほどの小サイズの酸素で、毛細血管も通りやすく、結合型酸素に比べるときわめて少量しか存在しません。通常生活で呼吸するだけで溶解型酸素を増やすことは困難です。空気中の酸素は結合型酸素が98%、残りの2%が溶解型酸素です。

2.酸素の働きについて解説

人間が生きていくためのエネルギーは食事などから接種した栄養素と、酸素によって作られています。地球上で生きる人間を含む大部分の生物は、酸素を吸って生きているのです。酸素は生物が生命を維持して、活動するために必要なエネルギーであるATP(アデノシン3リン酸)を、細胞内のミトコンドリアで作り出す源です。

体内に吸い込まれた酸素は、血液中のヘモグロビンの鉄分と結びついて、血液とともに全身の隅々の細胞にまで運ばれます。そして細胞内のミトコンドリアに送り込まれ、食物から体内に摂取された糖・脂肪・タンパク質などの栄養素を燃焼(代謝)させて、ATPを生成するのです。このように酸素がなければATPが生み出されず、人間は生きていけません。

ATPは地球上のすべての動物や植物から、微生物の細胞内にまで存在するエネルギー分子です。ATPが人間を含む動物の細胞増殖や、筋肉の収縮を引き起こします。ATPは生物の代謝過程にエネルギーを供給するために、すべての生物が使用する化合物です。このように、人間とって酸素はたいへん重要なのです。

2-1.現代人は酸素が不足しているかも?

現代は厳しい競争社会であるため、ストレスが多いといわれています。また、世界中で工業化が進み、工場から排出される二酸化炭素が増えて、大気汚染も進行しています。さらに、人類の増加で森林が伐採されて、酸素の供給源である森林地域も減少しているのです。

このように現代は世界規模で酸素不足の傾向があります。その影響から健康や美容に悩む方々が増加しているのです。人間は約60兆個の細胞を持っていて、そのすべての細胞が酸素を必要としています。それだけに酸素不足は人間の健康に直結しているのです。酸素不足傾向の現代人にとって、酸素ルームはおすすめの施設といえます。酸素ルームは短時間で体内の酸素が増やせ、身体の内側から酸素が不足ぎみの状態を解消できるのです。

 

3.酸素ルームの効果

アスリートのみならず、酸素ルームの効果を実感している方も多いです。効果は身体のさまざまな部分に現れて、精神面に効果を感じている方もみかけます。この章では、酸素ルームの効果について詳しく解説します。

3-1.ケガの回復が早まる

ケガで筋肉やじん帯の損傷や骨折が起きた場合、ケガの部分とその周辺は毛細血管まで損傷していることがあります。毛細血管が損傷すると血流が滞り、患部の細胞が酸素不足を誘発することもあり、ケガの回復を妨害するのです。

しかしケガをしたときに酸素ルームに入り、身体全体に酸素を取り込むことで「溶解型酸素」は増えます。溶解型酸素は血液のみならずリンパ液・中枢神経液・骨髄液のなかにも溶け込み、ケガの部分の細胞に浸透してケガの回復を早めるのです。

3-2.疲労回復効果

酸素ルームを使用すると、疲れが早く取れたと実感している利用者を多くみかけます。疲労は筋肉に乳酸がたまると感じるようになります。通常、筋肉が活動するためにはブドウ糖が分解されてエネルギーとなり、ピルビン酸になるのです。そのときに酸素が十分でなければ乳酸が発生します。しかし酸素が大量に供給されると、酸素が乳酸と結びつき、ピルビン酸となってエネルギー源として再利用され、疲れた身体もすっきりするのです。

3-3.リラックス効果

酸素ルームの内部で落ち着けるという方は多くいます。横になることもできて読書もスマホも使用できるだけに、リラックスして時間を経過できるのです。大量に接種した酸素は、血液やリンパ液に溶け込み全身に運ばれます。そうして体内の酸素濃度が高まることで、副交感神経の働きが優位になり、リラックス効果が期待できるのです。

また酸素ルームで酸素を大量に摂取することで、酸素を大量消費する脳にも酸素が十分に行き届きます。脳内がリフレッシュされて集中力がアップし、記憶力がアップし思考力まで冴えわたる効果も大いに期待できるでしょう。

3-4.美容効果

酸素ルームに入り酸素を摂取すると、溶解型酸素が増え、体全身の毛細血管まで行き渡ります。皮膚の毛細血管の血行が促進されることで、美しい肌に欠かせないコラーゲンの合成が進み、皮膚の新陳代謝も高まるのです。

酸素を取り込むと若さを維持するターンオーバーもスムーズに進行し、古い肌から新しい肌へと肌細胞も活発に新陳代謝を繰り返します。その結果、美肌やアンチエイジング効果に期待できるのです。

3-5.ダイエット効果

酸素ルームで酸素を取り込むと、脳で食欲を抑制するホルモン・レプチンの量が増えてきます。このレプチンの働きで、余分な脂肪を体内に溜め込まない体質に改善されます。また、脂肪は酸素によって燃焼されるため、多くの酸素を取り込むと脂肪燃焼が促進されるのです。さらに、血中の酸素が増えることで新陳代謝も高まり、体内に取り込んだエネルギーの消費も進み、太りにくい体質へ変化する効果が期待できます。

4.酸素ルームの注意点

メリットの多い酸素ルームですが、注意すべきポイントもあります。気を付けなければ重大事故が発生することもあるのです。とくに注意すべき事項について紹介します。酸素ルームを安全に効率よく利用するように心得ておきましょう。

4-1.入る前は大量の水分補給を控える

酸素ルームを利用すると、代謝が促進されて利尿作用が高まることもあります。酸素ルームに入る直前に大量の水分を摂取した結果、酸素ルームの利用途中にトイレに行きたくなる方も少なくありません。酸素カプセルの利用は時間制のところが多く、効率よく利用するためにも利用前に大量の水分補給は控ええましょう。

4-2.入る直前の食事は控える

酸素ルーム内に入ると気圧の変動の影響で、胃や腸など内臓に過剰な負担がかかってしまうリスクもあります。そのため、酸素ルームは胃に何も入っていない空腹時、逆に満腹時の利用は控えましょう。ただし極端な空腹や満腹を避ければ食事前でも食事後でも、酸素ルームは利用できます。

4-3.持ち込みを避けるもの

酸素ルームは持ち込みを禁止しているものがあります。発火や引火しやすいものや、高温の発熱の可能性があるものは持ち込みを控えましょう。マッチ・ライター・カイロ・タバコ・スプレー類などは持ち込まないことです。また気圧の変化で破裂する可能性のあるパック入りの食べ物やペットボトル入りの飲料の持ち込みも禁止です。

 

5.まとめ

トップアスリートも使用する酸素ルームについて紹介しました。疲労回復やケガの早期復活効果が高い酸素ルームは、ダイエット効果や美容効果も期待できて、急速に普及しています。最近は成人病予防の効果も期待されており、アスリート以外の方の利用も増えています。酸素ルームを効率的に使用して、元気な体を作りましょう。

「ヒラタメディカルサポート株式会社」は医療機器・医療関連用品などを販売する会社として2011年9月に設立しました。多くの接骨院・整骨院の先生方からご愛顧いただき、現在まで12年以上の実績を残してまいりました。

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