物療機器とはどんなもの?使い方や種類をご紹介します

物療機器というものをご存知でしょうか。専門的な機器となりますので、あまり知られていないかもしれません。物理療法というリハビリで使用する機器となりますが、さまざまな種類が存在しているのです。そこで今回は、物療機器について、使い方や種類、注意点などご紹介いたします。

 

1. 物理療法に使用する機器

物療機器というのは、物理療法に使用する機器のことです。医療の現場ではさまざまなシーンがありますし、それに応じて機器も異なります。物理療法というのはあくまでも医療の中の一種ですので、物療機器に関しても医療機器の一部であるという位置づけなのです。

そのなかでも物理療法の現場にて専用機器として使用されているものが物療機器となります。そのため、物理療法以外では使用することは基本的にはない機器といえるでしょう。物療機器にはいくつもの種類が存在していますが、そのどれもが物理療法のなかで症状に応じて機器も分かれています。

家庭用と業務用がそれぞれ存在していますが、性能に関してはやはり家庭用ですと素人でも取り扱いができることが条件となるため、業務用のほうが優れています。またサイズに関しても家庭用は比較的コンパクトにまとまっていますが、業務用は大型である場合が多く、違いがあるでしょう。

経験や知識を持ったプロが使用することで最大の効果を発揮できますので、家庭用はあくまでも補助として使用するだけにとどめ、接骨院などでプロによる正しい方法で使用するというのがおすすめです。

 

2. 物理療法とは

そもそも物理療法とは、身体などに対してその名の通り物理的なアプローチをおこなうことによって症状などの改善を図る療法です。いくつかの種類があり、代表的な5つは以下のとおりです。

2-1. 水治

36度前後のお湯または渦流浴を使用することで、水の特性による効果によって症状の緩和や改善を行う療法となります。バスタブのような専用の機器にお湯などを張り、対象部位をお湯に浸します。

 

2-2. 電気刺激

電力の力によって対象部位の細胞を活発化し、体の持つ治癒能力を活性化させるという療法です。低周波治療器などバラエティ番組などでも頻繁に使用されるためご存じの方も多いでしょうが、まさにそれが物療機器なのです。筋肉のコリや麻痺を解消したり、怪我や痛みの治療にも高い効果を発揮したりします。電気刺激療法の中でもいくつもの種類が存在しており、効果に関してはそれぞれ異なりますので症状に合わせて使い分けを行うことになります。

 

2-3. 超音波

電気に似ていますが、超音波の特性を活かした療法となります。初めて用いられたのは1939年のことで、それ以来現在に至るまで活用されています。

血流の促進や骨格筋の収縮機能改善などに期待ができる温熱的効果と、炎症の治癒を高めたり、むくみの解消に期待ができたりする機械的効果という2種類の作用が特徴です。

 

2-4. 振動

加振装置と呼ばれる装置の横揺れの振動によっておこなう療法となります。振動自体は決して強いわけではなく、気持ちいいと感じるレベルの振動で一度に数回行います。これにより血流の改善などの効果に期待ができるのです。

 

3. 物療機器の種類

物療機器は物理療法の種類ごとにそれぞれ存在しています。療法によっては複数の機器を使用することもありますので、その組み合わせや使用するタイミングなどもさまざまです。代表的な機器の種類は以下の通りとなります。

3-1. 低周波治療器

電気刺激の物理療法の際に使用する機器となります。一般的には筋緊張改善として使用されています。一定の間隔で電気による刺激を与えられ、刺激の強さなども調整が可能でしょう。設定によっては非常に刺激が強く痛みが伴うため注意が必要です。

3-2. 超音波治療器

超音波の物理療法で使用する機器です。形状としては、設定をするためのパネルが搭載された本体に対して、電気シェーバーのような形状をしたアプリケーターと呼ばれる、肌に触れさせる部分が接続されているのが特徴です。

 

4. 物療機器使用の注意点

物療機器を使用する上での注意点ですが、症状に対してしっかりと機器を使わけなければなりません。超音波や電気刺激のように刺激を与えるという点が一見似ているからといって、それぞれの症状に対してどちらの機器でもいいというわけではありません。症状に対してピンポイントで効果や作用があるわけですので、正しく使用しなければ効果が出ませんし、危険も伴います。もちろん使用する方は経験や知識が方法なプロであることが前提となりますので、基本的にはそのような状況は発生しないはずですが、基本として守る必要があるでしょう。

また、機器ごとにも注意点があります。たとえば低周波治療器ですと、30分以上同一の部位に対して使用を続けてしまうと、その部位をやけどしてしまう恐れがあります。とはいえじっくりとやけどしていくことになりますので、熱湯などによるやけどと違いなかなか気が付きにくいものです。そのため気がついたときには重大な症状になってしまっていることがあるため注意しなければなりません。

超音波治療器に関しても、使用方法によってはやけどが発生してしまう恐れがあります。アプリケーターというパーツを肌に対してつけた状態で、超音波振動により発生した熱を利用して細胞に対して作用させるという仕組みとなりますが、その際に出力や照射時間が過度であった場合、やけどにつながってしまう可能性があるのです。また、施術の際にはジェルが必須となりますが、照射時間や出力に対してジェルが足りなかった場合にもやけどしてしまう恐れがあります。

 

5. まとめ

リハビリにおける重要なアイテムとして、物療機器は日々現場で使用されています。人間の手だけではできない作用に期待ができますので、医療における重要性はとても高いものです。接骨院などで導入や買い替えをご検討中ということでしたら、「ヒラタメディカル株式会社」にお気軽にご相談ください。機種選びなどのサポートをいたします。